カテゴリ
以前の記事
2019年 11月 2019年 10月 2017年 10月 2017年 08月 2017年 05月 2017年 03月 2016年 12月 2016年 11月 2016年 10月 2016年 09月 2016年 08月 2016年 04月 2016年 03月 2016年 02月 2016年 01月 2015年 12月 2015年 11月 2015年 09月 2015年 08月 2015年 07月 2015年 06月 2015年 04月 2015年 03月 2015年 02月 2015年 01月 2014年 12月 2014年 11月 2014年 10月 2014年 09月 2014年 08月 2014年 07月 2014年 06月 2014年 05月 2014年 04月 2014年 03月 2014年 02月 2014年 01月 2013年 12月 2013年 11月 2013年 10月 2013年 09月 2013年 08月 2013年 07月 2013年 05月 2013年 04月 2013年 03月 2013年 02月 2013年 01月 2012年 12月 2012年 11月 2012年 10月 2012年 08月 2012年 07月 2012年 06月 2012年 05月 2012年 04月 2012年 03月 2012年 02月 2012年 01月 2011年 12月 2011年 11月 2011年 10月 2011年 09月 2011年 08月 2011年 07月 2011年 06月 2011年 05月 2011年 04月 2011年 03月 2011年 02月 2011年 01月 2010年 12月 2010年 11月 2010年 10月 2010年 09月 2010年 08月 2010年 07月 2010年 06月 2010年 05月 2010年 04月 2010年 03月 2010年 02月 2010年 01月 2009年 12月 2009年 11月 2009年 10月 その他のジャンル
外部リンク
記事ランキング
画像一覧
|
2010年 12月 27日
魚屋の前で速度を落とすと女将さんと目が合った。
「ふふふ、いか大根?」 目を細める女将さんの、ゆるめのパーマが肩の上で揺れる。 ばあちゃんの大根は食べきったけど、母さんも最近大根を送ってくれていた。 「はい、じゃあそれで」 「イカ、一杯!」 奥に向かって言いながら、女将さんはゴミを出しに角を曲がって行った。 奥から短い返事が聞こえた。背伸びをして覗くと、もさっとして無口そうなおやじさんが魚をいじっている。 「ワタどうする?」 使い込んだ帽子はやや深めにかぶられていて、手の動きに合わせて小刻みに動く。 「うーん、どうしようかな...」 おやじさんがつるりと取り出したワタをショーケースの上で高くあげた。 「うわぁ...おっきい...!」 感嘆の声を漏らす私、ふっと鼻で笑うおやじさん。 「塩辛にしなよ、うまいよ」 おやじさんはそう言って、手早く作り方を説明してくれた。 いちいち大袈裟に相づちを打つと、おやじさんの口元が得意気になった。 イカが私の手に渡った頃に女将さんが戻って来た。 「私は塩辛に刻み柚をのせるが好き。これだけで一杯やれるもの。ふふふ」 上から、どう→ワタ→げそ イカ大根そっちのけで塩辛作りに夢中に。 初塩辛はクリーミー。1~2日目はビールの肴にして、3日目はパスタに入れた。 んめー、んめー。
by tamura_ikkyuu
| 2010-12-27 22:36
| 食べ物
|
ファン申請 |
||