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2014年 05月 05日
ジャーナリストの久保田さんに同行してた時の話。
久保田さんは難民キャンプを取材する時、かならず床屋に入って散髪するそうだ。 面と向かって質問するよりも、仕事に集中してる時のほうが相手も気張らずに回答してくれるとか。 取材最終日、ダラシャクランキャンプのとある床屋に入る事に。 彼はハッサケ出身の25歳、自分の家族、両親、親戚大勢でイラクへ避難してきた。15歳から床屋で働き始めて10年目。キャンプで床屋を開業するのに15万円ほどかかったそうで、親戚などからお金を集めて開店に至ったとのこと。大体1日に15〜20人程のお客が来る。散髪代は3000IQD(約240円)。 シャイな人のようで、カットに集中しながら久保田さんの質問に無駄なく淡々と答えてくれてたが、話が進むにつれ、政府軍としてダマスカスで従軍していたという話を自ら語り出した。政府軍に従軍して1年半後、夜明け前に友人と2人で脱走したのだそうだ。そして、家族の元に戻り、一路イラクへ避難してきた。 逃げ切れなかったら、今ここに居なかったかもしれない...生きるか死ぬかの選択肢をし、国境を越え、彼はアルビルで再び床屋をオープンさせた。落ち着いた口調で話す彼、ハサミを動かす速度は変わらない。越えてきたものの大きさが違った。 最後、彼はお代を受け取ろうとしなかった。 久保田さんがこうしてキャンプ内で散髪取材を遂行してきて、今までこんな事なかったと言う。(最後は払わせてもらった) 彼のした事が正しいこととか、正しくないこととかではなく、もうそんな事いいから、これ以上苦しむシリア人の姿は見たくないと思う。 銃を向け続けるより、ハサミを持ち続ける事を選んだ彼の決断。 政府側も反政府側も、このように苦しんでいるシリア人がたくさんいる。 彼とその家族のイラクでの新たな生活に幸あらんことを願う。
by tamura_ikkyuu
| 2014-05-05 23:34
| イラク(アルビル)
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